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第3世界の経済発展と国際経済協力
https://iuj.repo.nii.ac.jp/records/723
https://iuj.repo.nii.ac.jp/records/72308491c5a-3630-4d59-ba2f-1a3bcbce835f
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||
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公開日 | 1983-03-01 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 第3世界の経済発展と国際経済協力 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | Economic Development in the Third World and International Economic Cooperation | |||||
言語 | en | |||||
言語 | ||||||
言語 | eng | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||
著者 |
大来, 佐武郎
× 大来, 佐武郎× Okita, Saburo |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 現在の国際情勢は、明暗が複雑に交錯している。先進国経済は、不況のため高い失業率に悩まされ、保護貿易的傾向や自閉症状を呈している。このような傾向は世界貿易を停滞させ、第1次産品の値段を極度に低下させ、その結果、発展途上国経済を窮地に追いやっている。資本余剰国であったOPEC諸国においてさえも、赤字財政の問題が起こり、また、数多くの発展途上国は累積債務の問題に悩まされている。このような憂うべき国際情勢の中においても、NICsの急激な経済成長、インドや他の諸国の食糧増産計画の成功、教育・医療面における発展等の発展途上国の将来に期待を抱かせる極面も多くあらわれている。現在の国際経済危機を脱するには、勿論、各国が経済回復に全力を注ぐ必要があるが、それとともに国際経済協力体制を強化することにより、より早くスムースに国際経済が回復するように思われる。特に発展途上国においては、先進国の経済回復だけではなく、食糧、森林、金融、貿易等のあらゆる問題において国際経済協力を必要としている。食糧問題においては、各国の食糧増産能力を培うためにも、世界銀行や2国間援助による農業技術の改良、灌漑等のプロジェクトを続行する必要がある。熱帯林の消滅は、気候や酸素供給量等の世界に影響を及ぼす問題である。すなわち、森林・環境問題においては国際協力は必須の要素なのである。現在の国際経済危機を脱するに不可欠と考えられているのが金融面における国際協力である。先進国から発展途上国への特別な条件での長期融資は、発展途上国経済の活性化を促すものである。しかしながら、このような国際協力も効をなさず不況が長びいた場合には、国際金融協力体制を根本的に改革するために第2回ブレトンウッズ会議を招集することも必要となってくる。貿易においては、産業構造の違いによる対立や保護主義的傾向を是正するために、自由貿易を推進するとともに投資におけるグローバルなプラニングをすることが必要である。産業構造の是正には技術移転がなされなければならない。発展途上国は長期的なビジョンを持ち忍耐強くこの問題に対処しなければならず、技術移転をより広い層に浸透させるためにも中小企業を育成する必要がある。また、将来の技術革新の鍵をにぎるマイクロエレクトロニクスの発展途上国への影響も吟味されなければならない。このような国際経済協力体制は、先進国主導型であってはならず、各々の国が平等の立場で参加し協力しあえる体制でなければならない。すなわち先進国にとっては、相手国の発展段階や属性に応じて多種多様に対処していかなければならず、低成長時代において先進国が経済水準を維持するためには高度の政策技術が必要とされるのと同じく、国際経済協力にも高度な政策技術が必要となってきている。 | |||||
書誌情報 |
国際大学大学院国際関係学研究科研究紀要 en : Bulletin of the Graduate School of International Relations 発行日 1983-03-01 |